痔瘻で手術した

April 23, 2021

退院したので備忘録。タイトルでなんとなくわかると思いますが基本お尻やら便の話しなので見たくない人はブラウザバックでお願いします。あと無駄に長いです。

年明けに血便が続いたので肛門科にいった。結果それは痔核(いぼ痔)のせいですねと言われたが、その後痔瘻(じろう)があるので手術したほうがいいですよとさらっと言われた。痔瘻がどいうものか知らなかったが、ざっくり説明すると大腸と肛門の接続部分から道ができ肛門とは別の場所に穴ができる病気だ。道の途中で膿が溜まりつながった穴からでるという感じらしい(詳しくはぐぐって)。

そっちの自覚症状がなかったのでまじかよという感じだったが、放置していると他のリスク(大腸がんとか)があるので手術したほうがいいですよと説明を受けた。これが最初に問診をして頂いたお医者さん。肛門科の先生ではなかくたまたま手が空いていた先生らしい。この時点で問診内容を書いておくと、ぐいってお尻を引っ張られて指を入れて触診されます。ジェルはもちろんつけて頂けますが、力を抜いてくださいーといわれてもむーりーとなれます。なお写真も撮られます。同意は聞かれましたがお尻丸出しで指突っ込まれた状態で断れる人っているんですかね?

もうちょっと詳しく調べましょうということでお尻の超音波検査をすることになりどうするんだろうと思ったら、お尻にセンサーの棒を入れてそれで検査できるようです。それなりの時間突っ込んだままになるので結構つらい。このタイミングで肛門科の先生にチェンジされたわけですが、最初の先生は女性で今度は男性の先生。触診のときは当然男性の指のほうが太いでさらにつらくなりました。検査後、痔瘻あるのは確実で他の場所も疑いがあるけどこっちは手術のときに見ないとわからないねとのこと。今度の先生の話をきく限り積極的に手術する必要はなさそうな雰囲気で説明されます。わずか数十分で前提をひっくり返さないでほしい、どっちなんだ…。基本手術をしなければ根治することはないという話なので手術希望で別日で他の検査をすることにしてこの日は終了。

4月を手術日として丸々休みに調整し、その間に検査したり検査したりで手術日の前日に入院となった。検査で面白かったのは肛門内圧という肛門の締り具合を調べるものだ。肛門から風船を挿入し、それを膨らませたり縮ませることによって検査する。あとで調べると肛門は反射で絞まったり緩んだりしているようで、バルーンで擬似的に便とみなして筋肉に伝えることで数値化するようだ。膨らませるので感覚的にはうんこでないよね!?って心配にはなれました。あと圧迫されるのでちょいちょいつらい。

入院初日は施設説明とお尻の毛剃をした。ご飯はお粥とスープ。お尻がx0年ぶりぐらいにツルツルになる。

手術当日、朝食(お粥とスープ)を食べる。手術は午後だったが昼食なしで点滴をされる。また術後は飲食できないため、スポーツドリンクを1リットル以上飲むように指示される。この日は浣腸されて排便を行う。人生数回目の浣腸だが、看護師さんのいう目標時間まで我慢できたためしがない。我慢できるだけ我慢するとパンツが台無しになる未来しか見えない。前後を覚えてないが当日に手術内容の詳細を担当の先生から教えていただく(また担当変わった)。手術内容と注意事項を書類でいただき署名して手術前に看護師さんにお渡しした。

看護師さんから着替えてくださいと手術着とパンツに着替える。パンツは大腸検査したことあるなら履いたことがあるであろうお尻のほうに切れ目があるやつです。マスクついて特に言われないけど付けといたらそのまま手術室運ばれました。今回は頚椎麻酔のため意識がある状態で手術されたわけです。が、まず頚椎麻酔のための針がうまく刺さらず何回もリトライされたのでつらい。団子のように丸まった状態で看護師さんたちが足を押し込んで針が背中に刺されるわけですが、 体制を戻し足を伸ばされたあとにしびれた感じしますか?と聞かれても丸まってる状態が長くてどれのせいかわからないという。痛みのチェックで麻酔OKとなったんですが、あれは何をされたんだろう…。手術はうつ伏せ状態で行われました。ベットが動いて「く」の字になったり斜めにされたり。途中で焦げた匂いがするわ、押し込んだり引っ張ったりされた感じはするけど痛みはないので怖い。最終的に麻酔時間含めて50分ぐらいで手術は終わったっぽい。このとき痔瘻の手術ついでにいぼ痔も切ってもらってます。

頚椎麻酔後は頭を上げると頭痛の恐れがあるため看護師さんにベットの移動やトイレもサポートをしていただくことになる。術後数時間で肛門のほうでジンジンするという感覚がでてくる。麻酔でまったく動かせなかった足がちょっとは動かせるようにはなっていたので麻酔が切れてきたのだなとわかる。ジンジンするという感覚が時間経過で大きくなり、これは麻酔が完全に切れたらやばいのではと思い看護師さんにヘルプする。痛み止め飲んでいいですよということでロキソニンを飲む。飲んだあともジンジンするが薬が効いてるかどうかもよくわからない。看護師さんに聞くと今日切ったので痛みがなくなることはないですという宣告をいただきました。結局この日は一睡もすることなかったが、一番困ったのは排尿だ。術前に水分とっているのもあるが術後も抗生剤や血止めの点滴をされた。このためどうしても尿がたまる。最初は尿便で試してくださいとチャレンジするも、そもそも横になって尿をするということがないためまったくでない。もう少ししたら歩けるようになるので時間をおいて便座でやってみましょうということになった。便座でチャレンジするも1回目は失敗、2回目で排尿できた。排尿できないと管を入れて排尿することになるので割と必死である。1回できたので大丈夫だろうと安心したが、再度尿意を催した際にチャレンジするもまったく出せない。出せない理由は麻酔だったり痛みだったりで感覚が変わったせいなのだが、後々考えると痛みが大半だと思う。30数年できていたおしっこができるという経験を否定するのが難しく、時間をおいて試すも出せない。結局5回目のチャレンジ失敗で看護師さんにヘルプを出した。管を入れて排尿すると身体的に精神的にも大分楽になれた。管をいれる感覚を味わいたくないという思いで頑張っていたがもっと早めにあきらめられたら良かった。手術日の夜に担当頂いた看護師さんには大変お世話になり感謝しかない。

次の日の朝食から食べれるようになりました。この日は全部お粥ベースでした。基本ベッドの上で食べるわけですが、あぐらを書くと肛門に直接体重が乗って痛い。一番楽なのは正座だけど、正座がつらいという感じで食べ方に苦労しました。痛み止めを継続して2種類飲んでつないでますが、普通にずっと肛門痛いです。太陽が上ったあとぐらいから排尿もちゃんとできるようになりました。痛み止めが効いていないとかなり出づらいですが、自分で排尿できるというのは嬉しいものです。排尿する際に肛門付近の筋肉を使ってるので痛いと排尿できないんだということを痛感しました。術後は力を入れずに排便できるといいですねと先生に説明してもらうも術後1日目はお通じなしで終了。また、この日から自分でお尻のガーゼ交換を行うようになってます。1日に数回ウォッシュレットで洗浄し、肛門にガーゼを当てて生活します。術後1日目はずっと血のガーゼになっていました。シャワーOKになったので汗は流せました。

術後2日目、お通じなしで終了。1日目の時点で追加で薬を多数飲んでいますがなしで終了という。座ってられないのでゴロゴロするしかない。何かしようにも痛いので気力がなくなんもしてなかったと思う。寝返りうつのもトイレに立つのもいちいち肛門に力が入って痛い。肛門どんだけ筋肉連動してんねんって言いたくなるぐらいには動くたびに痛かった。花粉症持ちなのでくしゃみが怖い。お風呂はこの日からOK、ご飯も普通のものになる。

術後3日目、お通じこないので座薬を挿入される。痛いですけど頑張ってくださいと無慈悲なお言葉とともに看護師さんに入れられた。めちゃ痛い。2つ目もあります言われたときの絶望感がやばかった。まじっすかと思わずいうぐらいには。座薬効果で20分後ぐらいには排便できた。排便したら見せてくださいと言われるので悲しみのナースコールを押す。なお、今後も血が出ると看護師さんに便をチェックしてもらうことになります。必要なことだと理解はしていますが、仕事とはいえただただ看護師さんにチェックしていただくのが申し訳ない。血の量や便の硬さ(形状)がチェック項目のようです、血が出ているようであれば肛門をチェックし血が止まってないようであれば血止めの処理をしていただきます。この日移行は毎日排便できるようになったのでそれは良かったです。

手術から2週間は排便が地獄でした。トイレ時間は短く、なるべく力まないように排便しなければなりません。力むとすぐに血がでます。傷口に便があるとすごく痛いです。めちゃくちゃ痛いです。このため一度便を排出したあと、続けて出すということができません。出始めて1週間ぐらいは日に5回ぐらい排便しています。痛くて出せないので一旦休まないといけないのです。そもそも肛門入り口のほうに便が残ってるから痛いわけですが、痛くて力めないし力むと血が出るしというジレンマと闘うことになります。感覚も変わっているので便なのかオナラなのか判断できずに何回も便座に座ってみたりしてました。あと自由に動くことはできますが、無意識にお尻を突き出した歩き方になります。普通の歩き方をすると肛門が若干閉まるので痛いわけです。というわけでフロアの人の歩き方を見るとこの人痔の手術をしたなということが見て取れます。

血を出しては血止めをし、排便地獄を味わいながらゴロゴロしていた2週間。2週間すぎると普通にしている分には痛み止めもいらないかなと思いはじめ、排便でも血はでなくなりました。安定してきたと感じて数日間先生から何も言われないので退院してもいいですかと聞いたらいつでもいいよと返されたので次の日退院となりました。もともと2週間程度の予定だったんですが、結果19日間入院してました。入院中は食事の時間、飲んだ薬の内容と時間、排便時間を全部keepにメモってた。

そんなこんなでこの記事を書いていますが、お尻のガーゼ交換する生活はまだしばらく続くようです。また肛門の内圧も1、2年は見ていかなければいけないようで定期チェックは必要とのこと。運動やアルコールもしばらく厳禁なので来月までは慎ましく生活しようと思います。手術をしてよかったかどうかはちょっとよくわがんにゃい。いぼ痔があるのは自覚していたのでそれが治ったのはいいことなのかな…。まだまだ十全とはなっていないので来月とかだと良かったと思えるかもしれない。排便習慣を大切にしようという意識は芽生えました。結局生活習慣なんですけどね。

最後に挨拶もできませんでしたが、入院中お世話をしていただいた看護師さんたちには感謝しかありません。どんなときでも笑顔で対応することがどんなに難しいかは歳をとるといやでもわかります。少なくとも入院中看護師さんの応対で不安になることはなく、小さなことでも相談できたのはその態度のおかげだと思います。できればそうなってほしくはないですが、また痔瘻になることがあれば同じ病院を選択すると思います(今回の手術部分とは別部分でなる可能性はある)。

手術費用としては20万程度、個室を利用したのでさらに金額プラス。医療費が高額の場合に使える限定額適用認定証のほうも利用しましたが自分の場合はほぼほぼ手出しとなりました、悲しい。ある程度は医療保険で返ってくると信じて粛々と事務処理をしていきたいと思います。せめて医療保険払った分ぐらいは返ってきてくれ。

入院中座ってられないので結局なんもできてないです。ウマ娘の1期、2期は見れたのでよかった。あとプリコネのメインストーリーを現行に追いつくことができたぐらい。

というわけで長くなりましたが、ここまで読んで得るものがあれば幸いです。健康にお気をつけください。休むなら健康なときに限る。